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バングラデシュICTマーケット


業界の概要 – 果たして“デジタル・バングラデシュ”は実現するのか?
 ここでは、バングラデシュにおけるICT産業について概観する。同国のいわゆるICT (Information & Communication Technology) 産業は、アパレル産業や皮革産業と比べると、未だに同国内においてさえ一人前の産業として認められるには時間がかかると思われるような規模である。具体的には、わずか10万人を少し超える程度の直接雇用を有するに過ぎず(同国ソフトウェア業界団体BASISの2014年統計による)、同国内市場での売上は、業界全体で4百億円レベルでしかなく、輸出(オフショア開発)でさえ100億円強のサイズでしかない。しかし、角度を変えると全く別の面が見えてくる。
 まず、現在最も成長率の高い産業であること。年率にするとここ数年は20%前後の成長を続けてきた急成長産業であり、今後もそれ以上の成長が期待される稀有な産業セグメントである。一般的に先進国に比較して経済成長率が高いと言われている新興国の中でも、際立った優等生であるバングラデシュの経済成長率(GDPベース)は、リーマンショック以来、ここ数年平均すると5%から6%の間といったところである。これと比較すると、同国のICT産業がいかに速いペースで成長しているかが分かる。
 加えて、ここ数年の政府の強力なバックアップがあり、“デジタル・バングラデシュ”の標語の下、政府の各種助成策が取られている。さらに、毎年1万人以上の英語でICT関連の最先端教育を受けた新卒技術者が、新たにこの成長産業に加わっている。政府は、今後もICT技術者養成に力を入れ、技術系高等専門学校、大学、大学院に対し、傾斜配分的に予算を注ぎ込み、より多くの若い技術者をこの新産業に送り込む政策を強力に推し進めている。
現状
 周知のように、「世界のオフショア開発現場」は、中国、インド、最近ではベトナム辺りと考えられている。しかしながら、人件費の急速な上昇が顕著であり、政治的な不安定さに先行き不安が拭えない中国、競合の欧米勢に競り負けてしまい日本企業による進出やオフショア業務委託で失敗の極めて多いインドに比べて、バングラデシュはベトナム以上にまだまだ未開の可能性を秘めた国である。各主要産業において、主要各国ともいわゆるチャイナ・プラスワン(China plus one) 政策を取り始めている。インドは、欧米勢にとっては、言葉の問題が少ないだけに今後も強力なオフショア開発の拠点であろうが、逆に日本企業にとっては、言語的、文化的に隔たりがあるだけに、成功例より圧倒的に失敗例が多い。アパレル産業におけるプラスワンの最有力国がバングラデシュであるように、ICT産業についても近未来においてバングラデシュがますます注目されてくることは、ほぼ間違いがないところであろう。そこで、ほとんど情報のないバングラデシュのICT産業の現状を俯瞰してみよう。
 バングラデシュのICT関連会社の数は、業界団体の登録数から推測すると、ほぼ1,000社。売上の60%が国内向け開発であげ、40%がオフショア開発である。2013年の業界規模は、売上ベースで400億円前後。大部分は、平均すると10人から50人程度の規模であり、比較的大会社は少ない。代表的な会社は、下記の通り。

  • Technobd Web Solutions (Pvt) Ltd. Website
    46 Kazi Nazrul Islam Avenue (4th Floor) Karwan Bazar, Dhaka-1215, Bangladesh
    Phone : +88-02-9126385, 88-02-8142040
  • Datasoft System Bangladesh Ltd. Website
    73-d, New Airport Road Manipuripara, Dhaka-1215, Bangladesh
    Phone : +880-2-9110136, 880-2-9110136
  • DCastalia Website
    Falcon Peace, Flat A7, House CHA-43/8, Wireless Gate, Mohakhali, Dhaka-1212, Bangladesh
    Phone : +88-02-8820545
  • Technician Bangladesh Website
    House # 152, Road# 19.Block # K. Goran, South Banosree Rampura, Dhaka, Bangladesh
    Phone : +880-1921454142
  • Access InfoTech Ltd. Website
    65/B Kemal Ataturk Avenue Banani, Dhaka – 1213, Bangladesh
    Tel : +880 2 9884434, 9884436, 8812340
  • Habib Intelligent Software Ltd. (hisoft) Website
    1-B/1-13, Kalwalapara, 2nd Floor Mirpur-1 Main Road Dhaka-1216, Bangladesh
    Phone : +88-02-8032454 (103)
  • WAN IT Ltd. Website
    Gulfesha Plaza (10th Floor), Room # D-10, 8, Shahid Sangbadik Salina Parvin Road Moghbazar, Dhaka, Bangladesh
    Phone : +88 02 9331894, 9354284, 9355121
  • SSL Wireless Website
    93 B New Eskaton Road, Dhaka 1000 Bangladesh
    Phone : +880 9666796969
  • Millennium Information Solution Ltd. Website
    Janata Tower, Software Technology Park (6th Level)
    49, Kawran Bazar, Dhaka-1215, Bangladesh
    Phone : +880-2-8180050
  • Unicorn Software and solutions Website
    24/1, Eskaton Garden, Dhaka, Bangladesh
    Phone : +88-02-9360346

 
 2014年現在、ICT関連で日本企業の進出事例はまだ数える程であるが、中国、インドと比べて、いくつかのアドバンテージが考えられる。

1.中国、インドなどと比べても圧倒的に安い人件費。
2.英語によるICT教育を含め高等教育を受けているため英語でのコミュニケーションが容易。
3.一般的に従順かつまじめな国民の性格と、平均的な日本人技術者並の同国技術者のスキルレベル(既進出の某ソフト開発会社社長の意見)。
4.政府がデジタル・バングラデシュの標語の下、海外からのICT投資を歓迎している。

 一方で、考慮すべきディスアドバンテージも存在する。
1.一般的に技術者のレベルアップのためのトレーニングまで発注元に求める傾向がある。
2.やや受身的な国民性から、明確な指示を出してやらないと望むような品質のアウトプットが出てこない。
3.中国などと異なり、日本語を理解する現地技術スタッフは稀である。
4.インドほど大量の技術者を毎年輩出している訳ではないので、近い将来、有能な技術者の取り合いが出てくる可能性も今から危惧される。

日本人並びに日本企業の評判
 一般的にバングラデシュ人は、親日感情があり、日本企業・日本人に対しては好意的であることが多い。また中国、韓国勢に押され往年の輝きはないものの、日本ブランドの家電製品に対する「メードインジャパン信仰」は、いまだに根強いものがある。つまり、日本の技術並びに日本人技術者に対する尊敬の念がまだまだ存在する。
 ICT産業に限れば、中小規模の会社がボツボツ進出を始めているが、大手日本企業の進出はまだ実現していない。一般にインド人より扱いやすい(=日本人との相性が良い)と言われるバングラデシュ人であるが、世界的な競争力のある日本とバングラデシュのコラボレーションが近い将来この目で見たいものである。
まとめ
 単に「開発費が安いから中国からバングラデシュにオフショア開発工場を移す」と言うだけでは、成功はおぼつかないであろう。確かにインドと比べてもまだまだ人件費は低いが、早晩、経済成長に伴うインフレーション等もあり、インドには追いついてくるであろう。考慮すべきは、技術者の労働生産性・スキル・学習能力であろう。これらを引き出してやれる日本企業であれば、アパレル産業でも見られたように、インド以上に重要な生産(=開発)拠点になりうる注目すべき労働市場である。
 同時に、JICAを中心に永年培われてきた経済開発援助と同様に、同国の“デジタル・バングラデシュ”に我々日本企業が大きく貢献し、欧米や中国・韓国に伍して、いやそれ以上に日本並びに日本人に対するバングラデシュ人の尊敬を勝ち得ることができるであろうか?それは我々の今後の対応次第であろう。
 
 詳細は、当社現地出身スタッフによる最新英文レポートを参照頂ければ、さらに実態が見えてくるはずである。
 
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