この結果、日本では当時東パキスタンと呼ばれていた同国は、西パキスタン(現パキスタン)から同年12月に独立を果たすことになります。その間、約9か月間に300万人以上の国民が犠牲になったと言われています。これは、第2次世界大戦中に命を落とした日本人の総数(含む民間人)に匹敵します。
2.1972年2月10日に日本政府がバングラディシュをいち早く国家として承認(同年3月には東京に大使館開設)
動きが遅いとよく言われる日本政府には珍しく、何と米国より早い国家承認でした。多くの日本人が忘れているこの事実を、バングラデシュの人達は、よく記憶しています。
3.テキスタイル、ソフトウェア開発、薬品、陶芸、海産物加工などにおける人的資源の競争力の証明
現実に、テキスタイルのみならず上記のような多くの産業において既に人的資源のグローバルな競争力が証明されつつあります。同国に早く参入すればするほど、御社はそのメリットを享受できるのです。
4.若い世代の競争力のある労働人口の急速な増加→毎年約100万人の増加
現在、極めて競争力に富んだ若い人的資源(良質な労働力)が豊富に存在するだけではありません。それが毎年毎年100万人単位で急速に増加し続けているのです。したがって、ここしばらくは一人っ子政策を推し進めてきた中国におけるような急速な人件費の高騰は予想されていません。
相対的に低い賃金にもかかわらず、労働生産性は必ずしも低い訳ではありません。実際、一般的に勤労意欲が高いにも関わらず、基本賃金が周辺の各国に比較してもまだまだ低いため、材料費が同じであれば、結果的にどこの国よりも安い原価で安定した品質の製品が生産・供給できます。
6.エネルギーコストが低い→85%の電気がガス提供
現在、電気の需給ギャップが大きな問題となっておりますが、一方で同国のエネルギーコストは世界的に見ても極めて安い方に属します。実に85%の電気は、同国内で産出されるガスを燃やすことによって供給されています。
7.石炭のリソースや国外からのガスの輸入と備蓄
今後ガスに代わる代替エネルギーリソースとして、石炭による火力発電が考えられます。既に話題を集めているソーラーパネルによる太陽光発電に加えて、これら火力発電に関するビジネスチャンスも極めて大きいと予想されます。
8.信用貸し付け機関から高い格付けを得ている
バングラデシュ政府そのものが、極めて高い信用度を持っており、各種ODAの返済も期限内に行っている。結果的に高い格付けレーティングがなされており、開発途上国にありがちな焦げ付きの心配が極めて低い国柄だと言えます。
9.業種別対内直接投資
元来が開発途上国であり、成長率は一般的に高い傾向にありますが、同じような条件の他の開発途上国と比較しても、極めて高い実質成長率を記録しています。これは相対的に安定した政権による経済運営の結果ともいえるでしょう。
11.地理的戦略拠点(インド、中国、アセアンの中間地点に位置している)
4.でもご説明したように、アジアだけを考えてみても、インド、中国とは至近距離にあり、他のアセアン諸国とも極めて通商しやすい地理的条件があるからです。地図を見ると南アジアの中心に位置していることが分かります。
12.日本、バングラデシュの関係
・日本は国家開発には欠かせない最も重要なパートナー
・過去40年に渡る100億ドル(約1兆円)以上のODAの継続
・にもかかわらずバングラデシュへの日本からの民間直接投資は目立たず、中国、韓国の後塵を拝している
・2012年、日本から10億ドル以上の輸出
・バングラディシュからの輸入は5370億ドル(アパレルが大きい)
13.現在進出している日本会社の一覧