2014年も、もう8月下旬。日本をはじめとしたいわゆる先進国の成長率は、相変わらずパッとしません。それどころか、特に日本ではここのところ下方修正予想をする金融機関のアナリストが殆どです。
そこで、経済成長が著しいとされる新興国に目を向けると、やはり世界的な景気停滞のせいか?一時のような二ケタ成長の国はありません。そんな中で下記のような記事を見つけました。「2014年高成長新興国ベスト5」です(本文英文)。やや古い3月の記事ですが、興味深いものです。
Top 5 Fastest Growing Key Emerging Economies in 2014 – See more at:
http://blog.euromonitor.com/2014/03/top-5-fastest-growing-key-emerging-economies-in-2014.html
では、その5カ国とは?
1.中国 予想成長率 7.4% (未だ世界経済をリードするも高リスク)
2.ナイジェリア 同 6.6% (高成長も政治的・経済的懸念が多し)
3.フィリピン 同 6.5% (ASEANの星になれるか?)
4.バングラデシュ 同 6.0% (今のところは4位だが今後は?)
5.インド 同 5.7% (王者復活か?)
さて、現在(8月末)の時点で実際にこれを大きく上回りそうな国があります。それは、バングラデシュです。この予想が出た今年3月の時点では、バングラデシュは1月の総選挙の結果は出ていましたが(第2党BNPのボイコットにより与党アワミ連盟の一人勝ち)、その後の政治的混迷を危惧する向きもあり、やや弱気の予想でしたが、実際は政治的混乱は収まり、昨年のゼネスト等による失速分を取り戻す勢いで、急速に成長路線に戻ってきています。アパレルや皮革産業の好調もあり、一部には成長率8%を大きく上回るのでは?と言う予想も、実は地元では出ています。
高成長を続けるとは言え、政治的・経済的・制度的リスクのある中国。欧州の利権に割って入るには、余りに遠すぎるアフリカのナイジェリア。それらに比較して、ASEANの星フィリピン、世界最大の回教国インドネシア、さらに南アジアの大国インドと並んで、あるいはそれ以上の経済成長率を実現しつつあるにもかかわらず情報そのものが少ないバングラデシュに、われわれは、もっともっと注目すべきでしょう。
これまで中国に次ぐ「アパレル製品の工場」としてのみ注目されてきたバングラデシュですが、今、急速に市場として注目を浴びつつあります。この辺については次回に触れます。
JBBCは、バングラデシュ進出支援に特化したワンストップ・ソリューションを実現するコンサルティング集団です。
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