ペイラ港湾局は、2年足らずでプロジェクト費用を250%も引き上げることを提案しているという。主な理由は外国のコンサルタントを使うことと、地価上昇であると言う。この予算が承認されれば、ペイラ港開発プロジェクトの費用は、概算見積であった11億2,800万タカから39億4,800万タカまで増加する。
「港湾当局は、コストを250%増やすプロジェクトの修正を求めており、2019年6月までに実行年限をさらに1年延長するよう訴えている」と、海運省の関係者は述べた。同プロジェクトはもともと国家経済審議会(ECNEC)の執行委員会が、2015年9月に11億2,800万タカの概算見積でペイラ港周辺インフラ整備などの施設開発を承認したものである。
同プロジェクトはパトゥアカリ沿岸地区のペイラに本格的な港を建設するため、政府が開発プロジェクト提案(DPP)を承認したものであり、既にペイラ港湾局はこのプロジェクトに対して過去1年半で3億9,400万タカを費やしている。
当局は主に、5.60キロメートルの4レーンの港を結ぶ道路である港湾管理ビルを建設し、併せてベンガル湾までの水路について浚渫を実施する計画である。
海運省(Ministry of Shipping、MoS)の関係者は、港湾当局は、もともと現地コンサルタントに対する2,000万タカであった概算見積を、改正開発プロジェクト提案(DPP)において、外国コンサルタントへ5億タカ、現地コンサルタント1,600万タカとすることを求めている。その上、港湾当局は、改正DPPにおいて、6,069.19エーカーの土地取得費用について当初2億8,400万タカであったものを11億3,000万タカにまで引き上げた。また、港湾当局は、元のプロジェクト案で1隻の船舶の見積価格ではなく、2隻の曳船を購入するために2倍の金額を求めているという。さらに5.6kmの4車線の港を接続する道路にかかる費用を2億5,500万タカから33%増となる3億4,000万タカに増やしている。
計画委員会の関係者は、当初の概算見積を大きく上回っているため、ペイラ港開発プロジェクトの修正されたコストを精査していると語った。
「プロジェクトの開始直後に、プロジェクト費用の250%の増加は正当ではない。私たちは改訂されたDPPを真剣に検討している。これは適切な実行可能性が検討されずにプロジェクトが開始されたため、当初よりもコストが大幅に上昇している可能性がある」と計画委員会関係者は付け加えた。
なおペイラ港はバングラデシュ第3の港湾であり、政府は、バングラデシュのチッタゴン港への集中緩和のための港湾建設を決定した。チッタゴン港は毎年バングラデシュの外国貿易総額の70%以上を占めている。
引用元:The Financial Express Tue, 20 June 2017